相続負動産の教科書

田舎の実家はどうするのが正解!?相続で損をしないためのポイントを解説

田舎の実家はどうするのが正解!?相続で損をしないためのポイントを解説

実家を相続したものの、住む予定もなく、どうすればいいのか悩んでいるという方は少なくありません。田舎で交通の便が悪く、老朽化が進んでいるような実家の場合、売却や賃貸に出すといった手段もとれず、使い道のない不動産を所有するだけになってしまっているというケースもあります。

本記事では、実家を相続した際に確認しておきたいポイントや、活用できない場合の実家の処分方法などを詳しく解説します。実家の処分でお困りの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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田舎の実家を相続したら確認したいポイント3選

田舎の実家を相続したら確認したいポイント3選

実家が相続財産に含まれるとわかった場合は、不動産の価値や権利関係を調べておくと、後々のトラブルや損をする可能性を減らすことにつながります。ここでは、実家を相続することになった場合に、確認しておきたい3つのポイントを紹介します。

不動産の価値を調べる

実家の相続が発生した場合は、まずどれくらいの価値があるのかを調査しましょう。不動産の価値は、固定資産税評価額や、国税庁が公表している路線価、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」などを利用することで、おおよその価格を調べることができます。

また、不動産会社に査定を依頼することで、より実際の売却価格に近い相場を把握できます。 不動産の価値を調べておくことで、相続の際に売却した方がいいのか、または他の活用方法がいいのかといった判断がしやすくなります。

参考:国土交通省・不動産情報ライブラリ「国土交通省地価公示・都道府県地価調査の検索」

現地調査を行う

実家を相続することになったら、必ず現地調査を行うようにしましょう。実家が遠方にある場合、わざわざ足を運ぶのは面倒に感じるかもしれませんが、実際に現地の様子を確認することは非常に重要です。

現地調査の際は、外観だけでなく、空調設備や水回りなどが老朽化していないか、残置物はどれくらいあるのかなどを調査しておきましょう。

法的な問題はないか

不動産は、外から見ただけではわからない法的な問題や複雑な権利関係を抱えている場合があります。たとえば、他の親族と共有持分になってしまっているケースや、抵当権が設定されているといったケースです。そういった事情を把握せずにその後の手続きを進めると、後々のトラブルにつながってしまいます。

トラブルを未然に防ぐためにも、法務局で登記事項証明書を取得する、測量図を調べるなど、名義人や権利関係に問題がないかをしっかりと確認しておくようにしましょう。

田舎の実家を相続した場合の対処方法3選

田舎の実家を相続した場合の対処方法3選

田舎の実家を相続した場合、遠方にあって管理も難しく、どうすればいいのかと悩んでしまう方も多いことでしょう。ここでは、実家を相続した場合の対処方法を紹介します。

売却する

将来にわたって住む予定がない、あるいは管理を続けるのが難しい場合は、早めに売却を検討しましょう。売却方法には、不動産会社に買主を探してもらう「仲介」と、不動産会社自身に直接買い取ってもらう「買取」があります。

売却する際は、大手だけでなく、そのエリアでの販売実績や、田舎の物件売却に強い地元の不動産会社にも依頼するなど、複数の不動産会社に査定を依頼し、比較検討することが大切です。

自分たちで住む

実家の立地が良く、利便性も高い場合は、住まいにするという選択もあります。ただし、老朽化している場合は、水回りの改修や設備の修繕など、数百万円規模のリフォーム費用が必要になる可能性がある点に注意しましょう。

現在の生活圏とは離れていても、実家がそのまま利用できる場合は、週末だけ利用する「セカンドハウス」として活用するといった使い方もおすすめです。

賃貸に出す

実家が田舎にあるものの、駅から近い、周囲にインフラが整っているなど、ある程度立地が良い場合は、賃貸に出すことも検討してみましょう。借り手が見つかれば、定期的な家賃収入を得ることができ、固定資産税や維持費を賄うことができます。

ただし、田舎は人口が減少しており、賃貸需要を見込むのが難しいエリアも多いです。地元の不動産会社に賃貸需要の有無を事前にしっかりとヒアリングしてから判断するようにしましょう。

田舎の実家を売却する場合の注意点とは

田舎の実家を売却する場合の注意点とは

相続にあたって田舎の実家を売却する場合、リフォームが必要になったり、相続人全員の合意が必要になるなど、通常の不動産の売却とは事情が異なります。通常の不動産と同じように売却を進めると、思わぬことで損をしてしまうこともあります。ここでは、田舎の実家を売却する場合の注意点を紹介します。

リフォームや解体の判断は慎重に

田舎の実家を売却する場合、リフォームや解体を考える方も多いことでしょう。リフォームして外観や内装を整えたり、解体して更地にすることは売却する際に有利に働く可能性があります。ただし、いずれも多額の費用がかかる可能性があるため、判断は慎重に行う必要があります。

もし売却できなかった場合、リフォーム代や解体費用は回収できなくなってしまいます。また解体した場合は、住宅用地の特例から外れ、固定資産税が最大で6倍になってしまう可能性があります。

相続人全員の合意を取る

不動産が相続財産に含まれており、他の相続人との共同名義になっている場合は、売却にあたり相続人全員の合意が必要となる点に注意しましょう。建物がある場合は、土地と建物で名義が別々になっていることもあるため、売却する場合はそういった権利関係を整理する必要があります。

もし合意がとれない場合、自分の持分だけを売却するということも可能ですが、不動産全体を売却する場合と比べて、価格が下がってしまう可能性があります。

早めに売却する

相続した不動産の売却を考えている場合は、出来るだけ早めに売却することが大切です。特に建物が建っている場合、時間が経つほど傷んで価値が下がります。誰も住んでいない空き家は、換気や清掃などが行われないため、人が住んでいる住宅と比べて、 より早く劣化が進行します。

実家の売却までに時間がかかりそうな場合は、建物が傷まないように定期的なメンテナンスを行うなど、資産価値が下がらないように管理することが大切です。

実家を放置した場合に発生するリスクとは

実家を放置した場合に発生するリスクとは

実家を売却できず、賃貸等で活用できる見込みもない場合、わざわざ実家の維持・管理をしようという方は少ないかもしれません。しかし、不動産は放置しておくと様々なリスクを抱えることになります。ここでは、実家を放置すると発生するリスクについて紹介します。

税金や損害賠償

活用していない実家は、税金や損害賠償といった金銭的なリスクを抱えることになります。たとえば、実家から収益を得ていなくても、固定資産税や都市計画税が毎年発生します。

また、利用していなくても所有している限り、管理責任を問われます。管理不足のために実家の外壁が崩れて通行人に怪我をさせたり、家屋が原因で他人に損害を与えた場合、損害賠償を請求される可能性があります。

対人関係のトラブル

放置された実家は、対人関係のトラブルの原因となってしまうこともあります。たとえば、庭の雑草等が繁殖し害虫や害獣の原因になる、伸びた庭木が隣地に侵入して、近隣住民から苦情が寄せられる可能性があります。


また、実家が処分されないままに子どもや孫の世代へと相続された場合、不要な不動産の押し付け合いに発展するなど、田舎の実家が家族、親族同士のトラブルを招いてしまうといったことも考えられます。

犯罪に巻き込まれるリスク

適切に管理されておらず、人の気配がない空き家は、犯罪に巻き込まれるリスクが高まります。空き家は、粗大ゴミや廃棄物の不法投棄の標的になるだけでなく、空き巣に入られる、放火されるといった被害に遭う可能性があります。

また、最悪の場合は知らないうちに犯罪現場として利用され、警察の事情聴取を受けるといった面倒ごとに巻き込まれてしまうケースもあります。

売却も活用もできない時に使える処分方法5選

売却も活用もできない時に使える処分方法5選

田舎の実家を売却できず、活用もできない場合、そのまま所有していると税金や維持・管理の負担を負い続けることになります。そのような場合は、別の方法で実家を処分することを検討しましょう。ここでは、売却以外に実家を処分できるおすすめの方法を紹介します。

相続放棄

実家を手放す方法として、相続放棄も検討してみましょう。相続放棄の期限内であり、他にめぼしい財産がない場合は、相続放棄は有効な選択です。相続放棄をすれば、実家の管理責任から逃れることができます。

ただし、相続放棄をする場合は、いらない実家のみを放棄するといった選択はできません。そのため、相続財産の調査を行ったうえで、相続放棄をした方が得かどうかを比較、検討したうえで判断するようにしましょう。

空き家バンクに登録する

空き家バンクは、自治体が運営する、空き家を「売りたい・貸したい人」と「買いたい・借りたい人」をマッチングさせる制度です。不動産会社に売却できなかった実家の場合も、地方への移住を希望している人などのニーズにマッチする可能性があります。

ただし、自治体の発信力が弱いと情報が届かず、貰い手が現れない可能性もあります。空き家バンクに登録しても、確実に処分できるわけではない点に注意しましょう。

相続土地国庫帰属制度を利用する

相続土地国庫帰属制度は、相続、または遺贈によって手にした土地について、費用を払うことで国に不動産を引き取ってもらうことができる制度です。相続はしたいが、不要な土地は手放したいという場合に非常に便利な制度です。

注意点として、建物が建っている土地や、傾斜が急になっている、道路に面していないなど、管理に手間がかかる土地は対象外となってしまう可能性があります。また、制度を利用する場合は、審査手数料や負担金といった費用を負担する必要があります。

不動産引き取り業者に依頼する

売却や相続土地国庫帰属制度などでも手放すことが難しい場合は、不要な不動産の引き取りを専門に行っている引き取り業者に依頼する方法がおすすめです。引き取り業者は、不要な不動産の引き取りについてのノウハウや知識を持っているため、その他の方法では処分ができなかった不動産でも、引き取って貰える可能性があります。

引き取りには費用がかかる可能性もありますが、収益を生まず、使い道がない不動産を所有し続ける負担を考えれば、有償でも引き取ってもらった方が得をするケースがほとんどです。不要な不動産で困っているという方は、まずは無料相談をしてみることをおすすめします。

有料引取サービス

マッチングサイトを利用する

最近では、不動産会社を通さず、不動産の個人間売買ができるマッチングサイトを利用する方も増えています。不動産会社から、仲介手数料に見合わないと断られてしまうような物件であっても、売主が希望価格を設定し、全国の買い手に向けて物件情報を発信できます。 

マッチングサイトには、「週末のキャンプ用地にしたい」「倉庫として使いたい」といった多様な目的を持つユーザーが多く集まっているため、成約率が高いのも特徴です。時間をかけても好きな価格で売却したいという方は、まず無料登録から試してみることを検討しましょう。

フィールドマッチング

まとめ

本記事では、田舎の実家を相続した場合の注意点や、放置した場合のリスク、対処方法について解説しました。
不要な不動産は、所有しているだけで費用や手間がかかるだけの負債となってしまいます。不要だと判断した場合は、できるだけ早めに手放す行動を起こすことを検討しましょう。

監修者 監修者

株式会社KLC 代表 小林 弘典

幼少期から不動産が大好きな、自他共に認める不動産マニア。

不動産会社でも手を出せない不動産の専門会社「株式会社KLC」代表を勤め、
自身のYoutubeチャンネル「相続の鉄人」にて、負動産問題について啓蒙活動も実施。

  • 総務省 地方公共団体の経営・財務マネジメント強化事業登録アドバイザー
  • 空き家等低利用不動産流通推進協議会 理事
  • 立命館大学経済学部 客員講師
  • 不動産有料引取業協議会 代表理事

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