田舎の土地を売りたい!高値で売るためのポイントや売れない時の対処方法
親から相続するなどで田舎の土地を所有することになったものの、活用する予定もなく、遠方にあって管理ができないといった理由で、売却したいと考える方は少なくありません。しかし、田舎の土地は都市部と比べて需要が少なく、売りに出してもなかなか買い手が見つからない可能性があります。
そこで本記事では、田舎の土地を売却するためのポイントや、売却にかかる費用、どうしても売れない場合の対処方法まで詳しく解説します。田舎の土地の処分にお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。
田舎の土地を高く売るための方法とは

田舎の土地は、工夫次第で買い手を見つけやすくしたり、より良い条件で売却することが可能です。ここでは、田舎の土地を少しでも高く売るための方法を解説します。
地元の不動産会社に依頼する
田舎の土地を売却したい場合は、まずは地元の不動産会社に依頼してみましょう。大手の不動産会社で断られてしまったという場合でも、地元の不動産会社であれば引き受けてもらえる可能性があります。
また、 地元の不動産会社は、その地域ならではの人脈やネットワークを持っており、思わぬ伝手やコネで買い手を見つけてくれる可能性があります。依頼をする際は、複数の会社を比較し、条件が良いところを選ぶようにするのも重要です。
土地や建物を整備する
買い手の印象を良くするために、土地や建物を整備しておくようにしましょう。せっかく売れる可能性がある土地でも、雑草が生い茂っていたり、ゴミや不用品が放置されている、外壁が汚れているなど、外観が整備されていないと、評価が下がってしまいます。
定期的に草刈りを行ったり、清掃を行うなど、できるだけ綺麗な外観を保っておくようにしましょう。
隣地の所有者に売却する
買い手が見つからない場合は、隣接する土地の所有者に購入を持ちかけるのも有効な方法です。隣地の所有者にとっては、土地が広くなることで活用の選択肢が増える、土地がまとまることで資産価値が向上するといったメリットがあるため、受け入れてもらいやすい選択となります。
もし連絡先がわからない場合は、法務局で登記謄本を取得し、住所を調べて手紙を出すといった方法があります。
田舎の土地は売れない?売却が難しい理由

田舎の土地は、都市部の不動産と比べて売却の難易度が高くなります。ここでは、田舎の土地に特有の売却が難しくなる理由を解説します。
交通の便が悪い
不動産の価値を大きく左右するのが立地です。 田舎の土地は、最寄り駅から遠かったり、幹線道路から遠いなど、交通の便が悪いケースが多くなります。
田舎は、スーパーや病院といった生活インフラが点在していて車がないと生活できない場合も多く、買い手から敬遠される大きな理由となります。
不動産としての需要が少ない
田舎では、不動産を活用したいという需要が少なくなりがちです。都市部であれば住宅や店舗に活用するといったニーズが見込めますが、人口減少や高齢化が進む田舎では、そういったニーズは見込めない可能性が高くなります。
そのため、田舎では土地が余っていることも多く、事業用地としての需要を見込むことも難しいため、買い手が極端に少なくなってしまう傾向があります。
面積が大きすぎる
田舎の土地は、地価が安いために一区画の面積が広くなる傾向があります。 土地が広いことは一見メリットに思えますが、実は売れづらくなる理由にもなります。
必要以上に大きすぎる土地は、購入後の維持・管理が大変になるだけでなく、固定資産税の負担も大きくなるため、買い手にとってはかえってデメリットと捉えられることがあります。
田舎の土地売却にかかる費用や税金は?

土地を売却して現金化ができたとしても、売却金額がそのまま手元に残るわけではありません。売却には様々な費用や税金がかかります。ここでは、田舎の土地売却にかかる費用や税金を解説します。
仲介手数料
不動産会社の仲介によって土地が売却できた場合、成功報酬として仲介手数料を支払う必要があります。 仲介手数料は、法律で売却価格の3.3%~5.5%、または33万円以下の取り決め額を上限として定められています。
田舎の土地の場合、売値を仲介手数料が上回ってしまうことも考えられるため、事前に不動産会社によく確認しましょう。
参考:国土交通省「建設産業・不動産業:<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」
解体費用や測量費用
土地によっては、解体費用や測量費用が必要となります。老朽化した空き家や倉庫などが建っている場合、更地にした方が売れやすくなる可能性があります。その場合、解体費用を払って空き家を自分で解体する必要があります。
また、隣地との境界がはっきりしていない場合は、測量を行い、境界を確定する必要があります。その場合、測量費用が発生します。
譲渡所得税などの税金
土地を売却して利益が出た場合、その利益に対して所得税や住民税などの税金が課せられます。
また、売買契約書に貼付する印紙税や、抵当権抹消などの登記手続きにかかる登録免許税なども必要となります。税金は、土地の所有期間や購入額によっても変わるため、詳しくは税理士等の専門家に相談するようにしましょう。
田舎の土地を売却するための手順とは

田舎の土地を売却する際の基本的な手順を解説します。ここでは、不動産会社に売却する場合の一般的な手順を解説します。
1.現地調査
まずは現地に足を運び、土地の現状を確認しましょう。現地調査では、残置物の有無、土地の境界線がどうなっているかなどを確認し、売却に向けてどのような整備が必要かを把握します。
現状を把握しないと、売却は難しいため、田舎で遠方にあるという場合でも一度は足を運んでおくことをおすすめします。
2.書類を準備する
現地調査が終わったら、不動産取引に必要な書類を準備します。一般的には、
- 登記簿謄本
- 権利証
- 固定資産税評価証明書
- 公図
などが必要です。必要な書類は、土地の地目や取引の形態によっても異なるため、もし不明な場合は、司法書士等の専門家に相談しましょう。
3.買い手を探す
現地調査をして、書類を準備したら、不動産会社に相談して買い手を探しましょう。 不動産会社に依頼する場合は、不動産会社に直接買取をしてもらうか、買い手を探してもらう仲介があります。
買取の場合は、不動産会社にすぐに買い取ってもらうことができますが、希望価格より低くなる可能性があります。仲介の場合は、買い手が見つかるまで時間がかかる可能性がありますが、より高い価格で販売できる可能性が高くなります。自分の状況に合わせて適切な方法を選択しましょう。
4.登記手続き
買い手が見つかり売買契約を締結したら、決済と同時に法務局で「所有権移転登記」を行います。 登記手続きは、通常、司法書士に依頼して進めます。
不動産会社を通じた売却の場合は、登記手続き等は買主側と不動産会社が行うため、売主が手続きを行う必要はないのが一般的です。所有権移転登記が完了すれば、売却手続きはすべて終了となります。
田舎の土地を売る際の注意点とは?

田舎の土地は、都心の不動産と違い、地目によっては宅地として利用できないなどの注意点があります。ここでは、田舎の土地を売る場合に気を付けたいポイントを紹介します。
農地や山林ではないか
相続等で田舎の土地を手にした場合は、地目が農地や山林ではないか確認しましょう。地目が農地の場合は、農地法によって制限されているため、原則として農業従事者にしか売却できないといった制限があります。また山林の場合は、保安林に指定されていると、伐採や建築に制限がかかったり、取得後の届け出が必要となります。
空き家のまま放置していないか
田舎で遠方にあり、使い道もないため空き家をそのまま放置していると、金銭面でのリスクがあります。空き家が自治体から『特定空き家』や『管理不全空き家』に指定され勧告を受けてしまうと、固定資産税等の住宅用地特例が解除され、固定資産税が最大で6倍になってしまう可能性があります。
また、管理されていないと周囲に思われた場合、不法投棄や不法侵入、放火などの危険にさらされる可能性が高まります。
定期的な維持・管理ができるか
田舎の土地を売却する場合、買い手が見つかるまでの間、土地の定期的な維持・管理は欠かさないようにしましょう。
雑草を伐採するなどの管理ができない場合、害虫や獣害の原因になり苦情を入れられる、隣地との境界が曖昧になり、土地の境界を巡って近隣住民とトラブルになる可能性があります。また、建物は人が使っていないと急速に老朽化するため、資産価値を保つためにも、定期的な清掃等の維持・管理が必要不可欠です。
田舎の土地が売れない時にできる対処方法とは

田舎の土地は、不動産会社に取り扱ってもらえず、売却ができないこともあります。賃貸等で土地を活用することもできないとなると、所有者は税金や維持管理の負担を負い続けることになります。ここでは、このような場合に使える不動産の処分方法を解説します。
自治体等へ寄付する
不要な土地がある場合は、自治体への寄付を検討してみましょう。自治体によっては、不要な土地の寄付を受け入れている場合があります。 寄付できれば無償で手放すことができます。
ただし、寄付の受け付けは公園や公共施設などに活用できる土地に限られることが多く、利用価値の低い土地は断られるケースがほとんどとなっているのが実情です。
空き家バンクに登録する
家屋が建っている場合は、各自治体が運営している「空き家バンク」に登録するのもおすすめです。 空き家バンクを利用することで、その地域への移住希望者などに情報を届けることができ、通常の不動産市場とは異なるニーズを持った買い手が見つかる可能性があります。
空き家バンクの運営は、自治体ごとに異なっているため、登録をしても発信力が弱いとなかなか譲渡先を見つけられない場合もある点に注意しましょう。
相続土地国庫帰属制度の利用
相続や遺贈によって取得した土地であれば、相続土地国庫帰属制度を利用できる可能性があります。相続土地国庫帰属制度は、相続または遺贈によって手にした土地を、国に有償で引き取ってもらうことができる制度です。
ただし、利用には土地に残置物がない、接道しているなど一定の要件を満たす必要があり、審査手数料や10年分程度の管理費用にあたる負担金が必要となります。
引き取り業者に依頼
通常の不動産会社で売却を断られ、国や自治体も引き取ってくれない土地は、不要な不動産の引き取りを専門とする「引き取り業者」への依頼がおすすめです。 引き取り費用が発生する場合がありますが、専門のノウハウを持っているため、他の方法で処分できなかった土地でも引き取ってもらえる可能性が高いです。
売却も活用もできない土地を所有することは、負担にしかなりません。不要な土地に困っているという場合は、まずは無料相談をしてみることをおすすめします。
マッチングサービスの利用
最近では、土地を売りたい人と買いたい人を直接インターネット上で結びつける「マッチングサービス」を利用する人も増えています。
マッチングサービスを使えば、 不動産会社を通さずに全国の買い手へ情報を発信でき、キャンプ用地や資材置き場など、ニッチなニーズを持った個人にアプローチできます。他の方法では譲渡先が見つからなかった土地でも、条件次第で売却できる可能性もあります。
登録手数料が無料で利用できるところもあるので、まずは無料登録だけでも試してみるとよいでしょう。
まとめ
田舎の土地は、立地や需要の問題から売却が難航するケースが珍しくありません。しかし、売れないからといって放置し続けると、永遠に固定資産税を払い続けることになり、管理不足によるトラブルのリスクも高まります。
不動産会社での売却が難しい場合は、引き取り業者、マッチングサービスなど、ご自身の状況に合った最適な処分方法を早めに検討することをおすすめします。
監修者
株式会社KLC 代表 小林 弘典
幼少期から不動産が大好きな、自他共に認める不動産マニア。
不動産会社でも手を出せない不動産の専門会社「株式会社KLC」代表を勤め、
自身のYoutubeチャンネル「相続の鉄人」にて、負動産問題について啓蒙活動も実施。
- 総務省 地方公共団体の経営・財務マネジメント強化事業登録アドバイザー
- 空き家等低利用不動産流通推進協議会 理事
- 立命館大学経済学部 客員講師
- 不動産有料引取業協議会 代表理事


